銀行が嫌い」という経営者の方がおられます。
テレビドラマの世界では、銀行は弱いもの(中小企業経営者)をいじめる悪として描かれることがあり、
良いイメージを持っていない方もいるでしょう。実際にトラブルを経験した方もいるでしょう。
仮に銀行が悪であったとして、テレビドラマのようにその悪と戦って勝利しても、経営が上手くいく訳ではありません。経営者として生きていくのであれば、好き嫌いの感情に流されることなく、銀行と良い関係を構築する必要があります。
「銀行が苦手」という経営者の方がおられます。
試算表や資金繰り表の提出を求められることが億劫だと感じる方もいるでしょう。専門的な用語を使って質問をしてくる銀行員のことを、親切心が足りないと感じる方もいるでしょう。
貸すも貸さないも銀行の勝手です。中小零細企業に対して積極的に融資をしなくても、銀行のビジネスは成り立っているようです。その様な相手に対して、なぜ銀行は私たちのような中小零細企業に優しくないのかと非難しても仕方がありません。外国に行って、なぜ日本語を話さないのかと非難するようなものです。
銀行対応の基本は、まず銀行を正しく認識することです。銀行に対する余計な感情は排除し、過剰な期待を寄せずに、ひとつの重要な取引先として客観的に見てみましょう。対応の方法は自然と分かります。
銀行対応も仕入先や販売先の対応と同じです。取引の基礎になるのは信頼関係ですので、圧力をかけたり、隠したり、騙したり・・・敵対的なアプローチは正しい対応では無いことがわかります。銀行員が専門的な用語を使うのは、財務の知識が著しく乏しい経営者を選別しているからかもしれません。リスク回避のために取引先を選別することは、どこの企業でも行われている当たり前のことです。
銀行がどうであれ、経営を前に攻めるためには銀行の力が必要です。明白な事実です。経営目標を達成するために、銀行を変えるのではなく、自分自身を変える方が得策です。
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